小学生読解力の分かれ道
教科書に取り上げられている
かえるくんとがまくんのお話です。
かえるくんとがまくんは親友です、ややこしい笑
来ない手紙をずっと待っているがまくんに、
かえるくんは自分で手紙を書いて、かたつむりくんに届けてくれるよう頼みます。
(なんで、かたつむりくんみたいなゆっくりした奴に頼むのか、というつっこみは、どんどんしてください)
さみしそうに外を眺めながら
「手紙なんか、こやしないよ」と言うがまくんに、
かえるくんは、「きっとくるよ。だって、ぼくがきみにお手紙を書いたんだもの」と言うのです。
・・・・・・・・・・・・・・・
さて、問題です。
☆「きっとくるよ」
かえるくんがこう言ったのは、なぜですか?
正解は
「かえるくんが、がまくんに
手紙を書いたから」
なんだ、簡単じゃん、って思うでしょう??
ここには簡単ではない大きな壁があります。
かえるくんが、がまくんに手紙を書いてあげた、という
客観的な事実を、第三者として説明できるようにならないと
この問題に対する答えは書けません。
小学2年生のA子ちゃんは、
「だって、ぼくがきみにお手紙を書いたんだもの」
と答えました。
本文の内容をそのまま写しただけです。
そして、大きなバツをもらって帰ってきました。
この文章の中の「ぼく」が、かえるくんであることを説明できないのです。
本文の中で、このシチュエーションでは
「ぼく」はかえるくん。
「きみ」はがまくん。
それを第三者に説明することが
できないのです。
これは、小学校低学年の子供には
大きな壁なんだと感じました。
でも、解決法はわかります。
絵本をたくさん読んでもらうことです。
自分(本人)が自分で「ぼく」と呼ぶのと、
絵本の世界で主人公が「ぼく」というのとは
違うことを感じるのが大事かと思います。
もしかして(間違えているかもしれないけれど)
これが「抽象化」して考えるということなのかもしれません。
さて、どうやってこの子に
本人の「ぼく」と、かえるくんの「ぼく」が
違うのか、というのを感じ取ってもらおうか、
というのが大きな私の課題です。
※ちなみに、かえるくんが書いた手紙は
4日もかかって、がまくんのもとに
届けられます。
つっこみどころ満載なこの、かえるくんとがまくんのストーリーは
絶賛、本屋で発売されています。
