読んでもらえる志願理由書を書こう 2
パート1では、最初のインパクトある書き始めについて
説明しました。
最初の3,4行(70字程度)で
試験官の心を惹きつけることができたでしょうか?
パート2では、
それに続く「自分物語」です。
これは、過去から現在になった自分を
語ります。
未来の夢物語ばかり語っていては共感が
得られません。
なぜあなたなのか、
なぜあなたでなければならないのか。
この未来を語る権利が、どうしてあなたには
あるのか、
語ってください。
一番心を打つストーリーを最初に。
「私は早くに父親を亡くした。母が仕事でいない間、
私は、読書で寂しさを紛らわせ、いつの間にか読書が
私の子守歌になった。特にSFに心惹かれ、星新一の
世界に没頭した」
「私には弟妹が4人ある。母を手伝い弟たちの世話を
するうちに、小さな子どもの世話が私には一番似合って
いると思っていた。
しかし、私を母の助手としてではなく1人の孫として
かわいがってくれた祖父の死を経て、考えが変わった」
どうでしょうか、
絶対に誰もが物語をもっていることと
思います。
そのあと、150字程度で、
その物語の詳しい内容を説明し、
なぜ自分がそう考えるようになったか、
その勉強がしたいと
思うようになったかそのいきさつを伝えましょう。
そして、だから自分はこうなった(現在の自分)についての
説明をしましょう。
「『来てくれてありがとう』
施設にいる人たちからのこの言葉が、
祖父からの言葉に聞こえ始め、
私は毎週介護施設を訪問する
ようになり、徳島市から感謝状を受けた」
「経営に関する本を読みあさり、
自分なりの経営プロジェクト案を
考えるのが楽しくなった。
令和何年には○×プロジェクト・コンクールで
全国入賞をした」
・・・というふうに、過去からの現在の
自分を、語ってください。
自分の心のうちを開けば開くほど、
ただの自慢にはならないものです。
ここは、自分では見つけにくい物語かも
しれません。
志願理由書の指導をするとき、
私はここの聴き取りに一番時間をかけます。
誰も、自分のストーリーに気づいていないのです。
または、あまり思い出したくなくて
心の底に沈めていっている場合もあります。
これをそっとすくい取ってくるのが
指導者の力量だと思われます。
この続きはパート3で。